空白
「時間てさ すごい緩やかにわたしたちの間を流れていくわけ」
わたしたち、これから先もやっていけるのかな
5階から見下ろす地面は遠くて、落ちたら多分死ぬなって思った
でも落ちる勇気がないのが情けないところで。
クワで畑を耕しているおばあさんを眺めてるのがやっとだった。
迎えにきてくれないかなって思ってるめんどくさいわたしがいたりして
そんなわけないよなって思ったりして
どうせそんなのくるわけないんだ
そんな気の利いたやつじゃないんだ
分かってるのにね。
女ってほんとに、我ながら、めんどくさい。
こんな知らない土地に、何があるかなんてわからないから
わたしはすぐに居場所をなくすことができる。
なくしてしまえる。
そこにあなたがいなければ、何も無い。
帰路につこうか、まだ迷っているわたしに、嫌気がさす。